ハグリッドの顔に謎の「黒い点」!?SNSで話題の噂を徹底解明!
すごい… 本当に新しいハリーポッターが始まるんだ… pic.twitter.com/c0eHZOmP1w
— DIZ (@DIZfilms) August 19, 2025
多くのファンに愛されるキャラクター、ルビウス・ハグリッド
【結論】ハグリッドの顔の黒い点は「撮影用のハイテクな印」だった!

「あれぇぇ、ハグリッドの顔に黒い点なんてあったっけ…?」
SNSやファンサイトで、ハリー・ポッターの新しい撮影現場とされる写真を見て、そう思った方も多いのではないでしょうか。見慣れたはずのハグリッドの顔に、くっきりと浮かぶ二つの黒い点。ファンの間では「新しい設定?」「まさかホクロ…?」と様々な憶測が飛び交いました。
でも、ご安心ください。まず結論からお伝えします。
この黒い点は、物語の設定ではなく、映画の撮影現場で使われる「ハイテクな印」です。
キャラクターの設定ではなく「プロダクション・アーティファクト」
専門的な言葉を使うと、この黒い点は「プロダクション・アーティファクト」と呼ばれます。これは「制作の過程で生まれる人工物」という意味で、物語の世界に存在するものではありません。
野球の試合で、ピッチャーがボールの軌道を確認するためにハイテクカメラで撮影されることがありますが、その撮影データが試合そのものに影響しないのと同じです。この黒い点も、あくまで最高の映像を作るための「裏方の道具」であり、ハグリッドというキャラクターの身体的な特徴ではないのです。
黒い点の正体は、撮影からVFX処理を経て完成に至るまでの一時的な目印
完成した映画のスクリーンには映らないのでご安心を

え、映画にあの黒いホクロ映るんちゃうん!?
と心配になるかもしれませんが、その心配はまったくありません。
この印は、撮影後の編集作業(ポストプロダクション)で、最新のVFX(視覚効果)技術によって完全に消されるか、あるいは俳優のリアルな顔の映像と合成されるための目印です。
私たちの目に届く完成した作品では、この黒い点があったことすら分からないほど、自然で魔法のような映像に仕上がります。

エバネスコ!(消す魔法)
ハグリッドの顔の「黒い点」は、物語の設定ではなく撮影用の印。完成した映像には映らないので安心してください!
比較でスッキリ!ハグリッドの“3つの顔”には「黒い点」は存在しない
では、なぜ多くのファンがこの「黒い点」に戸惑ってしまったのでしょうか。その答えは、私たちが今まで親しんできたハグリッドの姿を振り返ることで、はっきりと見えてきます。
ハグリッドには、大きく分けて3つの姿、いわば“3つの顔”が存在します。そして、そのどれにも「黒い点」は存在しないのです。
① 原作のハグリッド:J・K・ローリングが描いた「もじゃもじゃの巨人」
イメージ画像
すべての原点であるJ・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズ。ここで描かれるハグリッドの外見は、とにかくその「巨大さ」と「野性味」が強調されています。
普通の男の倍はありそうな背丈で、幅は少なくとも五倍はあった。(中略)もじゃもじゃの黒い髪とあごひげの長いもつれが顔のほとんどを隠していた
– 『ハリー・ポッターと賢者の石』より
このように、原作では「もじゃもじゃの髪と髭」が顔のほとんどを覆っていると描写されており、ホクロや傷跡、そしてもちろん「黒い点」のような肌の印に関する記述は一切出てきません。原作ファンにとっては、そもそも顔に印があるという発想自体がなかったわけです。
② 旧映画版のハグリッド:俳優と精巧なロボット技術の融合
旧映画版で活躍した、驚くほど精巧なアニマトロニクスの頭部
次に、私たちに最も馴染み深い、2001年から2011年にかけて公開された映画シリーズのハグリッドです。俳優ロビー・コルトレーンの素晴らしい演技によって、ハグリッドの優しさと温かみがスクリーンに映し出されました。
彼の顔のアップシーンはコルトレーン本人が演じていますが、ハリーたちと並んでその巨大さを表現するシーンでは、背の高いボディダブル(代役)が起用されていました。そして、そのボディダブルが被っていたのが、コルトレーンの顔を精巧に再現したアニマトロクス(機械制御)の頭部です。
豆知識:アニマトロニクスの頭
このロボットの頭は、口を動かしたり瞬きをしたりと、基本的な表情を作ることができました。当時の技術の粋を集めて作られており、肌の質感までリアルに再現されていましたが、もちろん「黒い点」のような不自然な印は描かれていませんでした。
この「俳優本人」と「精巧なロボットの頭」を巧みに使い分けることで、旧映画版のハグリッドには、どこにも黒い点が存在しなかったのです。
③ 新しいハグリッド:最新VFX技術を前提とした姿
そして、今回の「黒い点」が登場するのが、この新しいハグリッドです。
これは、旧映画版のように「カメラの前で魔法を完成させる」のではなく、「撮影後にVFXで魔法を完成させる」ことを前提とした姿です。撮影現場ではあくまで「素材」を撮ることに集中し、ポストプロダクションで最高のクオリティに仕上げる、という現代的な制作スタイルの象徴と言えます。
だからこそ、完成形には存在しない「黒い点」が、制作の過程で一時的に姿を現したのです。
なぜ必要?「黒い点」が担う2つの重要な役割
「撮影用の印なのは分かったけど、どうしてそんなものが必要なの?」
そう思われた方も多いでしょう。実は、この一見すると不思議な「黒い点」には、現代の映画制作を支える、極めて合理的で重要な2つの役割があるのです。
役割①:中の人のための「覗き穴」
まず、最もシンプルで物理的な役割が「覗き穴」です。
ハグリッドの巨大さを表現するためには、今回も背の高いボディダブル(代役)の俳優が不可欠です。
彼らは、撮影現場でハグリッドの大きな衣装と、頭全体を覆うマスクを着用して演技をします。
考えてみてください。もし、マスクに穴がなかったら…?
そう、前が全く見えません。他の俳優と動きを合わせたり、セットの中を歩いたりすることは不可能です。
あの「黒い点」は、マスクを被っている俳優さんが、外の様子をしっかりと確認するための目の位置に開けられた、生命線ともいえる穴なのです。
外からは点に見えるように、黒いメッシュ素材などで覆われていると考えられます。

きれいだろ。かぶりもん、なんだぜ。
役割②:VFXで顔を合成するための「目印(トラッキングマーカー)」
そして、こちらが現代の映画制作技術を象徴する、より重要な役割です。 「黒い点」は、単なる覗き穴ではなく、VFXアーティストが使うための「目印(トラッキングマーカー)」としての機能も兼ねています。
左右対称のくっきりとした黒い点は、コンピューターが映像の中から「顔の位置と動き」を寸分の狂いなく追跡するのに最適な形をしています。
この目印を基準にすることで、撮影後の編集作業で、以下のような魔法が実現できるのです。
- デジタルメイクアップ: マスクと肌の継ぎ目を滑らかに消す。
- フェイスリプレイスメント(顔の置き換え): これが最も可能性の高い目的です。ボディダブルの演技に合わせて、別で撮影した主演俳優のリアルな顔の表情を、デジタル技術で完全に合成します。
この技術を使えば、旧映画版のアニマトロニクス(ロボット)では難しかった、より繊細で人間味あふれる表情を、巨大なハグリッドの顔で表現できるようになります。 「黒い点」は、その超高度な合成作業を成功させるための、いわば設計図に描かれた基準点のようなものなのです。
体の演技と顔の演技を別々に撮影し、VFXで合成する最新技術
【Q&A】ハグリッドの黒い点に関するよくある質問
Q. 昔の映画はどうやって巨大なハグリッドを撮影していたの? ▼
A. 旧映画版では、主に3つのテクニックを組み合わせていました。
- ボディダブル(代役): 身長208cmの元ラグビー選手、マーティン・ベイフィールド氏がハグリッドのボディダブルを務めました。彼がロビー・コルトレーン氏の顔を模した、非常に精巧なアニマトロニクス(機械制御)の頭部を被って演技することで、遠目からのシーンや後ろ姿を撮影しました。
- 強制遠近法: カメラのトリックです。例えば、ハグリッドのいるセットを通常より小さく作り、ハリーたちのいるセットを通常より大きく作ります。そして、ハグリッドをカメラの近くに、ハリーたちを遠くに立たせることで、同じ画面に映った時にハグリッドが巨人であるかのように見せていました。
- ブルースクリーン合成: 俳優が別々に撮影した映像を、後から合成する技術です。これも多用されていました。
このように、旧映画版はデジタル技術だけに頼るのではなく、物理的なセットや昔ながらのカメラトリックを駆使した、まさに職人技の結晶だったのです。
Q. この「黒い点」は、結局どの作品の撮影で使われたものなの? ▼
A. ファンの間で話題になった写真は、2026年に公開が予定されているHBO Max(日本ではU-NEXTで配信予定)のリブート版ドラマシリーズ『ハリー・ポッター』の撮影現場で撮られたもの、あるいはフロリダのユニバーサル・オーランド・リゾートにある新しいテーマパークエリアの撮影ではないかと推測されています。
公式な発表ではないため断定はできませんが、ハリー・ポッターという魔法の世界が、新しい技術と新しいキャストによって再び動き出していることの証と言えるでしょう。
ご注意
この記事で触れている新しい作品に関する情報は、2025年8月時点でのファンの間での推測や非公式な情報に基づいています。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
まとめ:謎の黒い点は、魔法を生み出すための「魔法の印」だった
今回は、SNSで話題となったハグリッドの顔の「黒い点」の謎について、その正体から理由までを深掘りしてきました。最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。
この記事のまとめ
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【結論】黒い点の正体は…
キャラクターの設定ではなく、映画撮影の過程で使われる「ハイテクな印(プロダクション・アーティファクト)」。完成した映像には映りません。 -
【理由】なぜ必要なのか…
①マスクを被る俳優のための「覗き穴」と、②最新VFXで顔を合成するための「目印(トラッキングマーカー)」という2つの重要な役割を担っています。 -
【比較】昔の映画との違いは…
原作や旧映画版のハグリッドに「黒い点」は存在しません。旧映画版が物理的なロボット技術を駆使したのに対し、現代の制作ではVFXを前提とした撮影手法に進化していることの証です。
あの一見すると奇妙な「黒い点」は、物語の世界の魔法ではありませんでした。しかしそれは、21世紀の映像クリエイターたちが、新たな魔法をスクリーンに生み出すために使う、現代の「魔法の印」だったのです。
制作の裏側が垣間見えるようになった今だからこそ、私たちは物語そのものだけでなく、それを作り上げるクリエイターたちの創意工夫や技術の進化にも触れることができます。
次に私たちが新しいハリー・ポッターの世界でハグリッドに出会う時、その驚くほどリアルな表情の裏には、あの「黒い点」の活躍があったのかもしれない…そう思うと、作品を観る楽しみが、また一つ増えるのではないでしょうか。
新しい魔法の世界で、また彼に会えるのが楽しみですね!

ひとつ賢くなったな!
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