【賃貸DIY】原状回復できる!初心者でも簡単なアイデア15選|壁・床・収納をおしゃれに

DIY

賃貸DIY、本当にやってもいいの?はじめに知りたい「原状回復」の基本

「自分の部屋を、もっと自分らしく、おしゃれな空間にしたい!」
賃貸にお住まいの方なら、一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。しかし、同時に頭をよぎるのが「でも、賃貸だから勝手にいじれないし、退去時の原状回復が大変そう…」という不安ですよね。

結論から言うと、ポイントさえ押さえれば、賃貸でもDIYを存分に楽しむことは可能です。まずはDIYを始める前に絶対に知っておきたい「原状回復」の基本ルールを一緒に確認していきましょう。

「原状回復」とは?どこまでがセーフでどこからがアウト?

「原状回復」と聞くと、「借りた時と全く同じ、新品の状態に戻すこと」だと思っていませんか?実はこれはよくある誤解です。

国土交通省のガイドラインでは、原状回復について以下のように定められています。

貸借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、貸借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること

引用:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

簡単に言うと、「普通に生活していて自然に古くなったり、汚れたりした部分(経年劣化・通常損耗)は、大家さんの負担で直すので、入居者が費用を払う必要はない」ということです。一方で、「入居者がわざと壊したり、不注意で傷つけたりした部分は、責任をもって元に戻してくださいね」というのが、本来の原状回復の意味なのです。

具体的に、どこまでがセーフでどこからがアウトなのか、例を見てみましょう。

【セーフ(貸主負担)になりやすい例】

  • 家具の設置による床やカーペットのへこみ
  • 日光による壁紙やフローリングの色あせ
  • ポスターなどを貼るための画鋲の穴
  • テレビ裏の壁の黒ずみ(電気やけ)

【アウト(借主負担)になりやすい例】

  • DIYで開けた釘やネジの穴
  • 許可なく行った壁紙の張替えや塗装
  • タバコのヤニ汚れやニオイ
  • 放置した飲みこぼしによるシミやカビ

トラブル回避の重要ポイント!大家さん・管理会社への事前確認

原状回復のルールがわかったところで、次にもっとも重要なポイントをお伝えします。それは「DIYを始める前に、賃貸借契約書をよく読み、大家さんや管理会社に確認する」ということです。

ガイドラインはあくまで一般的な基準であり、賃貸物件は「賃貸借契約書」の内容が最優先されます。「DIY禁止」や原状回復に関する特別なルール(特約)が記載されている場合もあるため、必ず最初に目を通しましょう。

事前相談のメリット

  • どこまでやって良いか、明確な許可を得られる
  • 「話のわかる入居者」として、良好な関係を築ける
  • 退去時の無用なトラブルや、高額な修繕費用の請求を避けられる

最近では、DIY可能な賃貸物件も増えてきており、入居者がきれいに使ってくれるDIYなら歓迎してくれる大家さんも少なくありません。「貼ってはがせる壁紙を使いたいのですが、大丈夫ですか?」といったように具体的に相談すれば、きっと親身に対応してくれるはずです。ルールとマナーを守って、安心してDIYを始める準備をしましょう。

【場所別】原状回復が超簡単!賃貸OKなDIYアイデア集

原状回復の基本がわかったところで、いよいよ実践編です!ここからは、賃貸物件でも安心して挑戦できる、原状回復が簡単なDIYアイデアを「場所別」にたっぷりご紹介します。「こんなことまでできるんだ!」という驚きのテクニックが満載ですので、ぜひご自身の部屋をイメージしながら読み進めてみてください。

① 壁|貼ってはがせる壁紙・リメイクシートで劇的イメチェン

お部屋の印象をガラッと変えたいなら、面積の大きい「壁」に手を入れるのが一番効果的です。そこでおすすめなのが、「貼ってはがせるタイプ」の壁紙やリメイクシートです。

これは、裏面がシール状になっていて、なおかつ剥がすときに糊が残りにくい特殊な加工がされた優れもの。まるで大きなステッカーを貼るような感覚で、壁の色や柄を自由自在に変えることができます。

【DIYの手順】

  1. 壁の採寸と掃除: まずはDIYしたい壁のサイズを測り、壁紙の量を計算。ホコリや汚れを固く絞った雑巾で拭き取ります。
  2. 壁紙のカット: 壁のサイズより少し大きめにカット。柄物は柄がずれないよう注意。
  3. 貼り付け: スキージー(ヘラ)で空気を抜きながら上から下へゆっくり貼ります。裏紙は少しずつ剥がすのがコツ。
  4. 仕上げ: コンセント周りや余分な部分をカッターで丁寧に切り落とせば完成です。

ワンポイント・アドバイス

賃貸の壁紙の上に直接貼るのが不安な場合は、「貼ってはがせる両面テープ」や「マスキングテープ」を壁に貼って、その上から壁紙を貼るという方法もあります。より安心して原状回復ができます。

② 床|置くだけ簡単!フロアタイル・クッションフロア

もともとの床の色や素材が気に入らない…という悩みは、「置くだけ」の床材で解決できます。カッターで簡単にサイズ調整ができる「フロアタイル」や「クッションフロア」を今の床の上に敷くだけで、まるでリノベーションしたかのような空間に生まれ変わります。

【DIYの手順】

  1. 床の採寸と掃除: 部屋のサイズを正確に測り、床材の量を計算。掃除機と水拭きで床をきれいにします。
  2. 仮置きしてカット: まずはカットせずに仮置きし、壁際など合わない部分をカッターでカットします。
  3. 敷き詰めて完成: カットが終わったら隙間なく敷き詰めます。裏面の滑り止めでズレにくいですが、床用両面テープで固定するのもおすすめです。

③ 収納|ディアウォール・ラブリコで壁を傷つけずに棚を増設

「収納が足りないけど、壁に穴は開けられない…」そんな賃貸のジレンマを解決してくれるのが、「ディアウォール」や「ラブリコ」といった突っ張り式のDIYパーツです。

これは、ホームセンターなどで手に入る「2×4(ツーバイフォー)材」という木材の両端に取り付けて、床と天井で突っ張らせることで、”壁を傷つけずに柱を立てられる”という画期的なアイテム。この柱をベースにすれば、棚板を取り付けたり、有孔ボードを設置したりと、自由自在に収納スペースを作り出せます。

もっと安く!突っ張り柱を自作する方法も

実は、ディアウォールやラブリコのような市販のセット品を使わなくても、より安価に同様の突っ張り柱を自作する方法もあります。例えば、木材の天井側に「アジャスターボルト」というネジ式の高さ調整パーツを取り付け、床側には滑り止めのゴムシートを貼るだけで、オリジナルの突っ張り柱が完成します。見た目のシンプルさや、コストをぐっと抑えられるのが魅力です。

【Pinterestで人気の活用アイデア】

  • 見せるキッチン収納: キッチンのカウンター奥に柱を立て、カフェ風の収納棚を作る。
  • 省スペースなテレビボード: リビングに柱を立ててテレビを壁掛け風に設置する。
  • 玄関のコートハンガー: 玄関スペースに設置し、コートや帽子を掛けるスペースにする。
  • デスク周りの機能的な収納: デスク奥に有孔ボードを取り付けて小物を整理する。

④ キッチン・水回り|マスキングテープやリメイクシートで手軽に装飾

汚れが気になりがちなキッチンや洗面所も、リメイクシートとマスキングテープで手軽に装飾できます。レンジフードやキッチンの扉に木目調シートを貼るだけで、温かみのあるおしゃれなキッチンに。洗面台の鏡周りに白いマスキングテープを貼るだけで、清潔感がアップします。

⑤ 窓・ドア|ガラスフィルムや取っ手交換で雰囲気アップ

外からの視線が気になる窓には、貼ってはがせる「窓ガラスフィルム」が最適です。プライバシーを守りながら、おしゃれなアクセントを加えられます。また、ドアやクローゼットの取っ手を、デザイン性の高いものに交換するのも効果的です。

重要ポイント

取っ手を交換する際は、必ずもともと付いていた取っ手とネジを大切に保管しておきましょう。退去時には、必ず元の状態に戻すのがマナーです。

これさえあれば大丈夫!賃貸DIYの必須&便利アイテム

ここでは、原状回復をぐっと楽にしてくれる「魔法のアイテム」と、DIY初心者が最初に揃えておくと便利な基本ツールをご紹介します。

原状回復を助ける「魔法のアイテム」3選

  1. ① マスキングテープ(幅広タイプ)

    壁にリメイクシートを貼る前の下地作りに大活躍。壁を直接傷つけずに済みます。

  2. ② 貼ってはがせる両面テープ

    クッションフロアの固定や軽量な壁掛け小物の設置に。糊が残りにくいタイプを選びましょう。

  3. ③ ホッチキス(壁用)

    画鋲よりも穴が目立たない優れもの。ポスターや軽い飾り棚の設置に便利です。

DIY初心者が揃えたい基本ツール

  • メジャー
  • カッターナイフ
  • カッターマット
  • スキージー
  • ハサミ
  • 軍手

賃貸DIYでよくある質問(Q&A)

Q.

DIYにかかる費用はどれくらい?

A.

内容によりますが、アクセントウォールなら道具代込みで5,000円~10,000円程度から可能です。まずは小さなDIYから始めて予算感を掴むのがおすすめです。

Q.

DIY初心者で不器用でも一人でできますか?

A.

はい、この記事のアイデアは初心者の方が一人でも挑戦できるものばかりです。焦らず丁寧に作業することが大切。不安な場合はYouTubeなどで手順動画を見てみるのも良いでしょう。

Q.

もし傷つけてしまったらどうすればいい?

A.

一番やってはいけないのが、隠したり黙っていたりすることです。正直に大家さんや管理会社に報告・相談しましょう。誠実な対応がトラブルを最小限に抑える近道です。

まとめ:ルールを守って、賢く賃貸DIYを楽しもう!

賃貸だからといって、理想の空間づくりを諦める必要は全くありません。「貼ってはがせる壁紙」や「置くだけのフロアタイル」、「ディアウォール」といった賢いアイテムを味方につければ、物件を傷つけることなく、お部屋を劇的に変身させることが可能です。

賃貸DIYで最も大切なことは、「原状回復のルールを正しく理解し、事前に大家さんや管理会社に確認する」という基本を守ること。この一手間を惜しまないことが、退去時の無用なトラブルを防ぎ、心からDIYを楽しむための鍵となります。

ご紹介したアイデアを参考に、まずは小さなスペースからでも構いません。あなただけのオリジナルな空間づくりに、ぜひ挑戦してみてください。ルールとマナーを守って、賢く楽しく、賃貸ライフをもっと豊かに彩りましょう!

参考文献

コメント

タイトルとURLをコピーしました